ホビー事業部の開発ブログ

プラモデルと日夜格闘する、BANDAI SPIRITS ホビー事業部の開発スタッフによる公式ブログです。

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【30MM実戦配備 】1/144 bEXM-29 ガルドノヴァ[ブラウン]&マルチバックパック

 レヴェルノヴァに続くバイロン軍 新型EXM「ガルドノヴァ」が登場。レヴェルノヴァと一部パーツを共有する形で開発されながら全くと言っていいほど異なるシルエットに仕上がったこの機体。今回はその特徴を形作る巧みな構成を覗いてみましょう。

 

bEXM-29 ガルドノヴァ[ブラウン]

 短い脚にその倍近くの長さをもった腕が特徴的なスタイリング。下半身にボリュームを寄せた三角体形のシエルノヴァと対になるかのようなプロポーションの機体です。

 

 後ろから見た際に全く見えない胴体部に埋まった頭部、背中ではなく腰部に装備されたバックパックといった既存のどのモデルとも違った特徴的な機体構成。

 

 今までとは全く構成の異なる頭部。首はなく胴体に直接固定されたスタイル。レヴェルノヴァと共通の胴体に頭部が一体成型された胸部パーツを取り付け。結果不要になる首は前方に折りたたまれ天面をふさぐようにレドーム状パーツで閉じることによって「胴体に頭が埋まった」独特の造形を成立させています。

 

 レヴェルノヴァと共通の肩~上腕部に長く、関節がひとつ増えた前腕部は本機の最も特徴的なユニット。先端部にはクローを備え、より人型を外した異形のシルエットを構成します。

 

 レヴェルノヴァと共通のフトモモに小型のスネユニット、自立性に優れた接地面の広い足首からなる構成。肘から先末端側が長く大きくなった腕部と比べて短く小さくまとまっている印象の脚部。

 

 ポルタノヴァと脚を交換した例。バイロン製EXMの中で最も短い脚ですが、実は全体の長さ自体はポルタノヴァとほぼ同じ。その違いは数ミリ程度です。交換によって極端にバランスを崩すようなこともなく互いに不自然さのないカスタマイズができます。

 

 

 ポルタノヴァの脚部との比較。フトモモとスネの長さ、関節のタイミングの違いで実寸以上に視覚的な長さの変化を感じるようにデザインされています。もちろんより細かく短い部分同士、長い部分同士を組み合わせることで段階的により短い/長い脚部と長さを刻むことも可能です。

 

 

 武装は新規デザインのサブマシンガンが付属。レヴェルノヴァ付属の武装と共通部をもった構成で、こちらは短い銃身にドラムマガジンを組み合わせたコンパクトな仕上がり。

 

 クローに配置された銃器用のジョイントにマウント可能。このマウントは30MMシリーズの多様な銃器を取り付ける事ができます。

 

 絶妙に「人型を外した」プロポーションはポージングの在りようも変わります。動物の威嚇ポーズ等、今までにないものも参考のモチーフになります。「この機体ならアレをモチーフにしよう…ちょっとモチーフのことも調べてみよう」と興味が広がったり、すでに知っている知識を反映してみたりできると、プラモデル遊びがぐんぐん楽しくなっていきますね。

 

 同時並行でデザイン作業が進行したレヴェルノヴァとは実に半分近くのパーツを共通化したデザインであり、組み換えカスタマイズの親和性が高いのものになっています。

 

 背中から包み込むように伸びるガルドノヴァの腕、それに負けないボリュームのレヴェルノヴァの腕部、そして一体の中に同居する両機の頭部。デザイナーである海老川兼武氏によってあらかじめ折りこまれた姿。

 同時進行によって「あらかじめ組み合わされることを前提としたデザインワーク」が可能になり、シリーズ初の「合体」として発表されたカスタマイズパターンが生まれました。

 

 30MMシリーズが4年目を迎えアイテム数が増え続け「組み換えカスタマイズを始めるにあたって何から揃えてどうしたらいいかわからない」という声も聞かれるようになりました。アイテム数が膨大になった今、手始めに何からすればいいのか困ってしまうのもうなずけます。

 30MMを複数組み合わせたいけどイメージがつかめない、そもそも説明書に書いていない組み合わせにはお手本が無いの?そんな「やってみたい」と「わからない」に対する「複数の製品間をまたぐ組み替えカスタマイズ」をはじめる最初のとっかかりとしての「回答例」。ガルドノヴァ、レヴェルノヴァの「合体」にはそんな開発チームの想いが込められています。

 

 

オプションパーツセット8(マルチバックパック)

 さらに同時発売のオプションパーツセット8(マルチバックパック)も紹介しましょう。

 コンテナ状の大型ラックを目玉に据えて、フォールディングキャノン×1式/リュック風可動ブースター×1/キャリングケース×1/ポーチ×2/ミサイル×2/バッテリーパック×2/爆薬×2/手首延長パーツ×2からなる構成。

 

 

大型ラック。背面が開閉し、各種装備を収納可能。専用のトレーが2枚付属し着脱できます。このトレー自体も3ミリ穴ジョイントを有し、ラック内での装備の固定やカスタマイズへの応用が利きます。自分好みの収納内容を探ってみてください。

 

 フォールディングキャノン。グリップを収納し、中央部から二つに折りたためます。

 

 キャリングケースにポーチ。人間の使うかばん等をモチーフとして直接的に取り込んだ装備。メカを擬人化した表現を加える際に重宝します。

 

 リュック風ブースター。リュック状の小さなバックパックですがバーニアノズル部分がスイングして斜め後方にせり出す機構を搭載。装備が「発動」状態に変化等を演出できます。

 

 

 各種武装類。安定翼の大きいタイプのミサイル、爆薬、バッテリー。30MMシリーズオプション類の中では比較的シンプルな形状でまとめられた装備。個々の部品状態での形状から想像できる用途はもちろん、カスタマイズする際のシルエットやボリュームバランスの調整に使いやすいパーツ。

 

 

 手首延長パーツ。EXMの袖口に取り付ける延長ソケット。袖口の延長と同時に任意の向きへCタイプジョイント軸を配置できます。

 

 さらに新型の汎用ジョイントランナー「OJ1」を1セット同梱。

 

 OJ1にセットされたジョイントは、「機体と武器をつなぐためのアダプター」から一歩進んで「より高い自由度をもったマウントアーム」としての構成が特徴。多軸化されたアーム、ボールジョイントタイプ、同方向軸穴ジョイント等今まで存在しなかったタイプのジョイントが多数付属。

 

 ラビオットへの装備例。各種装備のサイズがEXMとの対比でわかりますね。大型ラックの背負い姿は山岳隊の様な雰囲気。キャリングケースはまさに「かばん」のいでたちなので、ロボットに人間臭さを匂わせる演出を加えることができます。

 

そのスタイルが世界を変えていく──

 

 30MMは変化し続ける。それを組み上げるビルダーと共に。

30MM 1/144 bEXM-29 ガルドノヴァ[ブラウン]

2022年5月21日発売予定 価格1,518円(税10%込)



 

30MM 1/144 オプションパーツセット8(マルチバックパック)

2022年5月28日発売予定 価格660円(税10%込)

 

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