ホビー事業部の開発ブログ

プラモデルと日夜格闘する、BANDAI SPIRITS ホビー事業部の開発スタッフによる公式ブログです。

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【特別増刊】30MMカスタマイズガイド(砂漠都市戦編)

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 カスタマイズミッションズ(砂漠都市戦)が始まりました。もう、既に参戦(応募)している方々もいることでしょう。

 今回は「特別増刊カスタマイズガイド」と題して絶賛開催中の「カスタマイズミッションズ砂漠都市戦」に準じた作例を紹介。砂漠都市戦に準じた組み換えのパターンからミッションストーリーの取り込み方まで、カスタマイズミッションズの参戦にあたって是非ご参考ください。

(!)初めてカスタマイズミッションズに参戦される方に必見の記事になります!

 

ストーリーを読んでみよう

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 今回のミッションストーリーを読んでみましょう。
 タイトルの「砂漠都市戦」から第1回「砂漠戦」と第2回「市街戦」が組み合わさったステージなのだと考えてしまいがちですが、実は存分にカスタマイズを楽しめるようなギミックがたくさん仕込まれたストーリーとして構成されているのです。

 

 では、カスタマイズサンプル(作例)と共に今回のストーリーに仕込まれたギミックを追っていきましょう。

 

湾岸に面する=海がある

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 湾岸に面した城塞都市S。ここからエデンス・ウォールまでの区間での戦闘を想定すればバイロン軍は水中仕様での上陸を試みるかもしれない……
 もちろん地球連合軍だってそれに対抗した機体を投入するかもしれない……そう、実はストーリー1行目にして「砂漠戦」と「市街戦」の組み合わせにとどまらない「水中戦」の要素も含んだステージ設定になっているのです。

 

 

早速、上記キーワードに沿ってカスタマイズをしてみましょう!

妄想を爆発させる瞬間です。

 

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◆ラビオット急造水中仕様(地球連合軍)

 湾岸警備部隊で現地改修された局地戦ラビオット。作業用として先行配備されていた機体の精密作業管制システム系を活かし高い魚雷命中性を実現。また本来の特殊作業能力を生かした機雷敷設、掃海任務までこなす海の軍馬として活躍した。

 

〇なんで新鋭ラビオットにこんな特殊なカスタムが⁉といった疑問を解説コメントで補完する「設定遊び」。ストーリーはこんな「設定遊び」のフックとして使うとイメージも膨らみます。

 

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 背面からのショット。海からの上陸を狙うバイロン軍が「水陸両用」の兵器を用意するのに対して水中専用の機体ならアドバンテージをもてるのではないか?という想定のカスタマイズ。

 

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 ディスプレイには本ブログではお馴染みのアクションベースを使用。低い位置から照明をあてれば潜水艇のような雰囲気のある写真に仕上がります。

 

 

 

続いてストーリーを追っていきます。

 

城塞都市へ侵攻するバイロン軍残存部隊

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 そして城塞都市Sに第4砂漠地帯に迫るバイロン軍残存部隊。
 第4砂漠地帯…そう、第1回カスタマイズミッションズ「砂漠戦」の舞台。この侵攻してくるバイロン軍は「砂漠戦」の生き残り!最初のカスタマイズミッションズである「砂漠戦」に参戦した作品を手直しして参加するのも面白いでしょう。

 

 

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◆残存編成師団のエース(バイロン軍)

 第四砂漠地区での戦闘の後、帰還を断念した残存兵力で編成された部隊のエース。交換部品は底をつき、残骸や奪った部品も使い修理し、尚も戦いを挑み続け、今回のミッションにおける先陣を切るに至った。

 

〇機体名や設定紹介は正式名称やスペック以外にも機体やパイロットの境遇を紹介することでストーリー性をもたせる使い方もできます。

 

f:id:hobbywrite:20200426052021j:plain  エース機らしさを演出するケレン味としての目立つ赤い左肩。長いライフルを持ちながらも接近戦もこなすことを示唆するコンバットナイフ。相棒のロイロイも生存性を高める装甲仕様。

 

f:id:hobbywrite:20200426052602j:plain 「カスタマイズシーンベース(砂漠Ver.)」(5月発売)を使用して戦闘中の情景を演出。5月発売なので今回のカスタマイズミッションズ(砂漠都市戦)にも間に合います。発売直後の参戦(応募)を狙ってあらかじめ砂漠に似合ったカスタマイズを計画してみるのも面白い、まさに「戦略的」カスタマイズといえる楽しみ方ですね。

 

 

 

 前回の戦い(密林戦)を振り返っても、新たなるカスタマイズが生まれます。

 

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作業用ポルタンク(バイロン軍)

 密林戦敗北の戦訓からバイロン軍は修理、補給の安定による戦闘継続能力の向上を計画。現地修理/戦場輸送力の要として製作された多目的クローラー。稼働率の高さから緊急時には戦闘にも参加、バイロン軍前線基地を支え続けた。

 

〇以前のミッションでの勝敗を設定に盛り込んでみたり、戦いも長いので鹵獲部品を前提にした開発もあるかもしれない…等カスタマイズの背景も多種多様なパターンを考えられるようになりました。

 

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 アルト(陸戦仕様)のクローラーを使用。人気の下半身クローラータイプのカスタマイズ。どこに何を使っているか探ってみるのも作例を見るときの楽しみの一つ。ここ最近の製品ラインナップによって重機風味のカスタマイズもより魅力的になりました。

 

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 この作例でのポイントは頭の黄色。中央部の部品のみ黄色にして肩からひとつながりの黄色いラインになるように組み合わせました。

 

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 もう一つ、アルト(陸戦仕様)の回で紹介していなかったパターンのクローラーの取り付け方を紹介。このほかにも腰から下をクローラーにする取り付け方は無数にあるのでカスタマイズの腕の見せ所と言えます。

 

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 クローラーといえば疾走するシーン。砂埃を立てての走行演出にもカスタマイズシーンベース(砂漠Ver.)はピッタリ。

カスタマイズミッションズの期間中に発売されるカスタマイズシーンベースの発売を待ちましょう。

 

エデンス・ウォールの内側で…

 そして城塞都市Sの先には巨大な防壁エデンス・ウォール。

 この市街地まで戦闘が拡大した時、あなたならどんな物語の続きを描く?

 破壊を目的にした最悪のヒール?

 街をかばいながら戦う盾となるヒーロー?

 無傷で街を手に入れんと目論む知将直属の特務部隊?

 

 物語の続きを作っていくのは、参戦するカスタマイズとそれらが背負った設定の数々……

 

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アルト・シティガーディアン(地球連合軍)

 元々は警察仕様として開発されていた。市街地の損壊を抑えながら戦う目的で採用された。グレー基調の市街地迷彩、取り回しの良いサブマシンガン、死角の多い市街地でのフォローに特化したロイロイとのペアで市街地防衛に投入された。

 

〇今回のミッションは以前の砂漠戦ミッション、市街戦ミッションでは使えなかったカラーバリエーションを投入できるのも魅力。形状的に同じであっても以前にはなかったカラーでまとめ直して参加するのも面白いです。

 

新鋭機ラビオットによるエース部隊の緊急投入

f:id:hobbywrite:20200424160836j:plain  膨大な兵力の投入で数で押してきた地球連合軍がついに「新鋭機ラビオットをロールアウトし、各地のエースによって編成された部隊を緊急配備」という破格のエリート部隊戦略を採用。
エースによる運用を前提にしたスペシャルカスタマイズの投入が期待される……!

 

 

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ラビオット・ロイロイカルテット(地球連合軍)

 会敵撃墜成績トップのロイ中尉専用にチューンされた機体。基礎性能の高さもさることながらロイロイ3機を随伴、連携させる彼の戦闘スタイルと名前にちなんで「ロイロイカルテット」として名を馳せた。

 

〇パイロットの性格や戦い方を軸に設定を考えてみた例。Twitterでの投稿1回分に収まる短文で作る文芸設定はちょっとした川柳のような面白さにもあふれています。

 

 

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 エースパイロット部隊に配備されたという新型機ラビオット。エース仕様にふさわしい個々のパイロット専用カスタマイズという視点での作例。

 

 

f:id:hobbywrite:20200426055847j:plain ラビオット(ホワイト)と(オレンジ)の組み合わせで砂漠迷彩と市街地迷彩の折衷案のような低彩度のカラーリング。

 

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 カスタマイズシーンベース(砂漠Ver.)を使って3機のロイロイを従えての活躍シーン。Twitterの1回の投稿に乗せれる写真は4枚ですから前/後以外に活躍イメージの写真と併せて応募して高評価を狙ってみるのも戦略です。

 

 

君のカスタマイズが「世界を創る」───

 カスタマイズミッションズは応募作品によって世界が形作られていくユーザー参加型イベント。その意味は単にコンペ的側面だけによるものではありません。

 

アフターミッションストーリー(前回:密林戦ミッションの例)

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 カスタマイズミッションの結果発表と同時に掲載されるストーリー。
 このストーリーは実際に期間中に参加したカスタマイズ作品の応募傾向や期間中の戦況の変化等「実際に起こっていたこと」を再構築しストーリーとして編纂したものです。ミッション全体の参戦(応募)状況の変化を拾っているので節々に「あ、これは自分の作品のことだ」と思い当たる人もいるのではないでしょうか?

 

 

f:id:hobbywrite:20200426060013j:plain  プラモデルを組み替えることで作られていくのは「立体物」だけではありません。

組み上げる過程でイメージした「それはどんなモノであるか」「どんな人が乗っているのか」「どんな活躍をするのか」そういった色々な「物語」も同時に紡がれているのです。

 そんな「物語(設定)を伴った作品」を「カスタマイズミッションズ」で発表してみませんか?ミッションストーリーを起点に参加者の数だけ広がっていく物語に思いを馳せる……そんなの過ごし方。

 

 

あなたはどんなカスタマイズで、どんな物語を紡ぎますか?

 

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