30MMブログ、今回紹介するのは久々の地球連合製EXMとなるフォレスティエリ。
バイロン勢、マクシオン勢に多くの新型が発売されていく中、首を長くして待っていた地球連合陣営のファンも多いことでしょう。スタイリングの違いに留まらない「小型化」という切り口、加えて一歩踏み込んだ組み立て工程の快適さの実現、といった盛りだくさんな全容をお伝えします!
eEXM-S01U フォレスティエリ。白い01と黒い02。アルト、ラビオットに倣ったホワイト×パープルのくっきりと分かれた2色構成の01。グレーとブラックの2色でまとめた02の配色はアルト/ラビオットの[ダークグレー]カラー相当でまとめられています。
前後に長く耳状の突起をもった獣のような頭部に大きなクリアパーツをあしらったヒロイックな印象の胸部をもつ01。
同じく前後にた長さを持ちつつも個性的な印象を施した頭部に多ブロック構成をコンパクトにまとめた胸部の02。
リアからのショット。実はバックパックは01と02で上下を反転させたデザイン。設定を固めた世界観が魅力のタイトルなら「この部品はこの向きが正しい」となってしまいますが、そこは自由な組み換えを楽しむ30MMシリーズ。キット標準デザインでこういった作りを採用することで2つのキットを組み比べた時に「こういう使い方もアリなのか!」という気づきにつながる面白さを狙ったデザインワークなのです。
さらにバックパックには標準武装となる新規デザインのライフルとレーザーソードをマウントできます。
ソードはレーザー刃をクリアパーツで用意。またフトモモ側面にもソード用のマウントを設けています。スピナティオ系と同じフレームを採用したことで平手が標準で付属するのも嬉しいポイント。ライフルに添えたり、機体にマウントされたソードを取り出さんとするポーズ演出にも使えます。
アルト、ラビオットとの比較。既存の地球連合製EXMに対して一回り小型になりました。これまでのEXMの差異が「体形」だったのに対して「体格」を変化させたのがフォレスティエリの特長。
小型の30MMといえばエグザビークル(小型量産機Ver.)があります。エグザビークル(小型量産機Ver.)が「四肢をもった歩行重機」としてのスタイリングであるのに対して、フォレスティエリは「EXM(人型ロボット)の小型モデル」としてデザインされました。
一見設定上の些細な差異に思える2体ですがポーズをとらせればそのコンセプトの違いは一目瞭然。エグザビークル(小型量産機Ver.)が「重機」の延長上のメカとしての動きを意識しているのに対し、フォレスティエリのポージング性能はあくまでも「人間の動きをトレースできるロボット」としてのソレであるということがお判りいただけるでしょう。
そして、今回は久々にサポートロボット「ロイロイ」が付属。デザインはもちろん完全新規で起こされています。スーパーコンピューター的な雰囲気のキューブ状ヘッドをロールバーで囲った造形。
小型化されたEXM本体とは対照的に大型化したロイロイ。アルト付属のロイロイと比較するとその変化がよくわかります。
フォレスティエリ/新ロイロイ、アルト/ロイロイとを並べた対比。
フォレスティエリが今までより小型のEXMとなったことで大型ロイロイの視覚的な頼もしさが増していますね。
また、頭部は首関節ボールジョイントと互換規格でEXMに取り付け可能。いわゆる「ロイロイヘッド」仕様にも対応しています。
さて、それ以外にもフォレスティエリのキット構成には面白い新機軸が投入されています。写真のランナー(部品枠)は一見何の変哲もないプラモデルのそれに見えますが……
最初にパキッと折り切ることで小さなブロックに分割することができます。
小さくなるとランナー1枚の中に納まっている部品が少なくなるので、説明書で指定された番号の部品を見つけるのが楽になります。小さくなったランナーはより持ちやすく、部品が切り取りやすいという利点もあります。
組み立て後不要になったランナーもコンパクトに捨てることができます。地味に不便を感じる「嵩張るランナーのゴミ」。プラモデル趣味と関係ないようでとても大事なキレイに作って、キレイに片づけ、生活(工作)環境をキレイに保つという習慣。フォスティエリの採用したランナー構成はその手助けとなってくれるハズです。
フトモモ/スネ/足首…etc...といったブロック毎に組み立てて最後にそれらをつなげる「ブロックアッセンブル」方式を採用。あらかじめ部品を挟み込む箇所はなく、ブロック毎に組んだ後から関節パーツをハメこんでいける「完全あとはめ機構」を実現。説明書とにらめっこするような複雑な工程を無くし、初めての人でもテンポよく完成させられる直感的な組み味に仕上がっています。
部品を探し易くする/間違えにくくするという点にこだわることで実現した「テンポのいい組み味」は組み立て時間短縮に加えて、そのあとの「おかわり」まで楽しめる余裕をもてるのもポイント。
組み立てが容易になる事で「部隊を揃える/チームを揃える」遊びがより手軽になります。組み立て時間は組み立てに慣れているブログ担当スタッフで1体あたり約20分でした。この写真の4体の並びを揃えるまでに約1時間半(!)。複数揃えに挑戦してみたくなるいいボリューム感ではないでしょうか?
複数揃えればポージングの遊びの幅も広がります。身振り手振りでコンタクトをとる様子やコンビネーションを組んだ動き等、部品を組み替えるカスタマイズとはまた違った趣の遊び。
価格もEXM枠としては最も安価に設定され、より揃えやすくなっているのもポイントです。
小型化した機体は既存機体と組み合わせも新鮮。並べるだけでも世界観の広がりや、ポーズでの演出を練る楽しさが溢れ出します。
小さなボディに大きな可能性────────────
ひとつのキットとしては小さな試みだが、
30MMシリーズにとっては大きな飛躍である。
次回~イントロダクションガイド後編~お楽しみに!
■1/144 eEXM-S01U フォレスティエリ01
2022年7月30日発売予定 価格1,210円(税10%込)
■1/144 eEXM-S01U フォレスティエリ02
2022年9月発売予定 価格1,210円(税10%込)