3ヵ月連続発売となるプラモデルライフを応援するスパイス新シリーズ「カスタマイズマテリアル」シリーズ。今回は前回のシール系アイテムに続いて、組みこんでいくことでカスタマイズする、ビルドアップ系マテリアル3種をご紹介。マテリアル(素材)というネーミングの通り通常のプラスチック成型にとらわれない多種多様な素材を採用する本シリーズを通して、プラスチックだけでは見えなかった景色を覗いてみましょう!
今回紹介するのは1月~3月にかけて連続リリースされる3種。すべて異なる素材で構成された3アイテム。それぞれの素材ならではの質感、特性を活かしたセットとなっています。ここからは1アイテムづつ順にその魅力に迫ってみましょう。
カスタマイズマテリアル(パイプパーツ/マルチジョイント)
SFロボットでよくみられるエネルギーを送るパイプの表現にうってつけなアイテム。柔軟に曲げて表情のつけられるリード線(赤/黒各2本)に、メッシュ状のテクスチャが密度感を高めるワニスチューブ(赤/黒各1本)をセット。
加えて新規設計のマルチジョイントが付属。今回紹介する3アイテムすべてに付属するこのランナーですが決して「オマケ」ではなく各々のマテリアルをプラモデルに組み込む際に便利な文字通り「マルチ」なジョイントです。
リード線を生やす際の起点となる穴の開いたジョイントを使えば3㎜径の穴から無加工でリード線を取り付ける事ができます。穴は貫通しない底のある形状なので反対側に沈むことなくの長さを有効に使うことができます。
可動して相対位置が変わる部品同士をつなぐ柔軟なパイプとして使うことができます
太細2サイズのパイプを使い分けることで役割の違いや出力の差をイメージした演出できますね。
パイプというとエネルギーを送る役割ばかり連想しがちですが、リード線の細さ、ワニスパイプの柔軟な質感を活かして、シッポの表現やワイヤー系の装備に転用してみるのも面白いですね。
カスタマイズマテリアル(サイバーエフェクト/マルチジョイント)
2月発売のサイバーエフェクトは薄くて軽いプリント済みPET素材とプラ素材による専用マウント、マルチジョイントをセット。ゲーム的、電脳的な仮想世界観のイメージとして定着したホログラム的なエフェクト表現を採用。テクノロジーともファンタジーともいえない「視覚的には存在するが実体を伴わない羽」と「魔法陣風サークル状ホログラム」。いまや一つの表現ジャンルとさえいえる「キャラクターデザインの一部としてのエフェクト」の模型ということになります。
羽エフェクトは専用のマウントユニットが付属。片側4軸のボスにエフェクトを差し込む構成。写真のように羽の位置は複数の位置から選べます。プラモデルへの取りつけは付属のマルチジョイント部品を使うことで柔軟に対処できます。
羽の数も必ずしも4翅使う必要はなく、2翅で使うこともできます。
2セット使うことで6翅構成にすることもできます。妖精の様な優しいイメージからシャープで強そうなメカまで応用の幅が広いマテリアルです。
サークルタイプは必殺技を繰り出す際の効果として銃口に使ってみたり…
足元に広がる魔法陣としても使える便利なエフェクトパーツとして重宝します。
カスタマイズマテリアル(チェーンパーツ/マルチジョイント)
そしてこっちは昔から異素材への置き換え改造の定番と言っていいチェーン(鎖)。最近はチェーンを必要とするプラモデルには最初からセットされるようになりましたが、改造に使おうと別売りのものを探すと中々を見つけられないものです。1コマのサイズと長さの異なる大小2種と取り付け用パーツ2種×2、マルチジョイントのセット。大はカット加工も容易な樹脂製、小はユニクロメッキの施された金属製です。
プラモデルへの接続は取り付け用パーツの隙間にチェーンのの末端をプチッと差し込むか…
ダブルリングキーホルダータイプの取り付けパーツ介することでジョイントパーツのロールバー等閉じた造形へ接続することができます。
使い方どころは悩むまでもなく「鎖」を使いたい箇所に。重機のクレーンとして…
もちろん、鎖鎌等チェーンを使った武器にも!
ファンタジー系デザインの装飾記号としての使い方もできますね。
マルチジョイント
最後に、今回紹介した3種に共通で付属するマルチジョイントを紹介しましょう。
プラモデル本体側に用意された3ミリ穴をふさぐフタ状パーツ。丸型、変形六角形、ロールバータイプの3種を用意。
3ミリ両軸ジョイント×8。ジョイント穴からジョイント軸を生やしたいときに使うジョイント。ジョイント穴をもったパーツ同士の接続に。
3ミリ両穴ジョイント×4とスペーサージョイント×2。両軸タイプとは逆に軸どうしの連結を可能にする両穴ジョイント。スペーサージョイントは軸と同軸上反対側にジョイント穴を持ったタイプ。
ヒンジジョイント×2セット、クランクジョイント3種×2、シールドマウント型ジョイント×2、2軸1穴変換ジョイント×1、ボールジョイント軸×1
※3アイテムで内容と色味は異なります。
これらのジョイントは組み合わせることで「この軸ががもう少しこちらを向いていれば…」や「ここの穴がもっとこちら側にあれば…」というジョイント位置の調整に威力を発揮します。30MMシリーズからのフィードバックを元に特に使い勝手のいい形状、応用性の高い組み合せを可能にするジョイントをご用意。
各々の製品の主役であるマテリアルパーツと併せてカスタマイズの楽しみを支えてくれる縁の下の力もちといえるパーツといえるでしょう。
作る!ひらめく!マテリアル!
ワニスチューブもPET素材もチェーンも今までなかった新素材という訳ではありません。取り付け方や使いやすさに至るまでを「カスタマイズマテリアル」シリーズとして広く手に取ってもらうことでプラモデルに「手を加えていく」楽しさ、奥深さに触れてもらいたい。このシリーズにはそんなコンセプトがあります。
あくまでもマテリアル(素材)ですから広く手に取ってもらうことで、多くのユーザーの皆様に実際にカスタマイズに挑戦してもらうことで、記事で紹介した以外にも面白い使い方が見つかっていくのだと開発スタッフは期待します。そしてそれはきっと、プラモデルという文化がより楽しく豊かになっていくことなのだと信じています。
あなたも、そんな豊かな楽しみをカスタマイズマテリアルで作ってみませんか?
2023年1月発売 550円(税10%込)
カスタマイズマテリアル(サイバーエフェクト/マルチジョイント)
2023年2月発売 748円(税10%込)
2023年3月発売 660円(税10%込)