シリーズ開始から5年を経た30MM。開発スタッフ一同、応援してくれているファンの皆様にお礼申し上げます。おかげさまでこの6年目も精力的な企画を投入していける環境にありますので、どうかこれからも応援よろしくお願いします!
この度、これまでの5年間を振り返る形でシリーズ最初期アイテム「アルト」の新しいバリエーション機をリリース致します。これまで「〇〇仕様」や「〇〇所属機」といったネーミングで展開してきたバリエーション展開ですが、今回は声に出しても読みやすい「フルアーマーアルト」呼称でのロールアウト。久しぶりとなる30MM公式の開発ブログ…新年1発目はボリューム満載のこのキットの魅力を余すことなくご紹介致します!
eEXM-17FA フルアーマーアルト
その名の通り全身を増加装甲で覆ったアルトバリエーション。グラマラスなシルエットでありながらも芯となるアルトのスマートな面影も感じられるスタイリング。アルトに合わせたブルーで彩られたアーマーを被せた構成で調和の取れたカラーリングに仕上がっています。
背面ショット。大型のバックパックと脚部に配されたロケットノズルがフルアーマーの重量に対応したパワーを感じさせてくれます。四肢自体を新規部品に交換するのではなく、既存の素体に「被せる」構成を採用。上から覆い被せていく構造ながらスリムにまとまるのは新設計ならではのものです。
武装は可変式の大型武装を収録。180°回転させることでキャノンモード/ブレードモードを切り替えられます。基部のパーツはシールドとしても使えるような汎用的なパーツとなっています。
片腕づつ別モードで使用することも可能。敵前に立ちふさがる機動砲台としても、敵中突破を図る剣撃アタッカーとしても振る舞える、フルアーマーの名を冠すにふさわしい、戦闘レンジの広い機体となっています。
今回のフルアーマー装備の最大の特徴が「中間アーマー」の存在。最終外装となる青いアーマーと本体との間にライトグレーのアーマーを介する二層構造で、芯となるアルトに無い新たなジョイントを追加する拡張プラットフォームの役割を担います。装備を追加する前提でデザインされているので、機体にフィットしたコンパクトな姿にまとめられています。脚部アーマーにより頭長高が上がり、少しスタイリッシュに仕上がるのもぜひ注目いただきたいポイントです。
二層構造によって実現したカラーリングも注目していただきたいポイント。アルト本体と「同系統でありながら少し違う色味」の青とライトグレーで構成されたアーマーが被せられることで、組み上がった際の密度がグッと上がるのを感じられるはずです。
バックパックやブレード基部に採用されたニュートラルグレーはアルトの関節部や過去発売のオプションパーツ類と同じ色。新たに用意された2色と芯となるアルトとの橋渡しとなる抑えとして登板。バックパックは背面3箇所のジョイントに加え、スイング機構を持ったアダプタープレートが左右側面に配され拡張性も充分!
脚部の後ろ側に目立つロケットノズルは隣り合うライトグレーが装甲色としてある中でメタリック感を演出する色の置き方。大型ブレード基部ではライトグレーが白銀を感じさせる刃を演出しているのとは真逆の処理。バックパックの存在感と相まってグレーの面積が増える背面からの眺めも単調にならない、成形色の使い方演出にもご注目ください。
支援メカであるロイロイもちゃっかりフルアーマー化。簡素なオマケではないのです!専用にクリアパーツが奢られた中々豪華な仕上がり。アーマーには左右に3ミリ軸ジョイントが設けられカスタマイズ性も向上!もちろんこちらも本体とアーマーで異なる青を使用し、構成色が1色から3色に。密度感もバッチリですね。
そしてフルアーマー化してもアルト本体とロイロイとの頭部換装は健在。頭部が変わるだけで機体の印象がかなり変わります…!
シリーズで最初に発売したアイテムであるアルト[ホワイト]とのツーショット。技術の進化やセンスの深化が詰まった写真ですね。こうして並べると、新規パーツを追加した以上の雰囲気の違いに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そう、実は本キットにセットされているアルトの素体も絶妙に成形色をチューニングした特別仕様(写真左)。「より質量感のあるホワイト」に「より鮮やかな青みのブルー」そしてクリアパーツも「より発色が良いクリアグリーン」をあしらった特別カラーを用意。一見、白に見える中に微かに青みを帯びることで造形の陰影にも彩りが加わり、未塗装状態でも独特の高級感を持った仕上がりになっています。
さらにボーナスパーツとしてプレミアムバンダイ限定アイテム「アルト(X777部隊所属機)」の頭部/肩のアーマーパーツが付属します。成形色は本キットのアルト素体と揃えた「質量感のあるホワイト」。
また本商品は他にもフルアーマーアルト/フルアーマーロイロイを組み上げた状態で余剰となるボーナスパーツを多数同梱。他の商品と組み合わせたカスタマイズを始めるにもうってつけのアイテム構成となっています。これだけあれば、このキットだけで初めて30MMシリーズを組み立てるところから、組み換えて最初のオリジナルカスタマイズを仕上げるところまでフォローできてしまう、ビギナーからベテランまで万人にオススメできるパッケージングなのです。
アルトを芯に開発された本アイテムですが、既存のオプションアーマーと同様に地球連合軍の各エグザマクスとの互換性も健在です。手始めにアルト/ラビオット/エスポジット/フォレスティエリとの胸アーマーパーツのフィッティング比較。新旧どの世代の機体にも韻を踏んでるかのような親和性の高いデザインワークに仕上がっています。
では、ここからは6年目に突入したシリーズを振り返る意味も込めて歴代の地球連合軍機体との組み合わせもテストしていくことにしましょう。
フルアーマーアルトの余剰パーツでアルト[ホワイト]をカスタムした例。X777部隊仕様の頭部パーツを始め2セット付属する胸アーマーをつけるだけでも同じ意匠で揃えた僚機としてカスタマイズできますね。
アルトより一回り体格の良いラビオットとのカスタマイズ。フルアーマー装備の肩の装甲を全く別の位置に装着。付属する多彩なジョイントを使うことで手軽に組み替えできますね。
エスポジットを素体にカスタムした例。中間アーマーを介さず直接青いアーマーを使う箇所や、あえて中間アーマーむき出しで使う箇所を織り交ぜることで、フルアーマー1キットとの組み合わせでも仕上がりが単調にならず調和が取りやすいはず。
フォレスティエリにフルアーマーを着せた例。小柄な機体にスマートに取り付けられるのも魅力。2層構造で使う前提のスリムさに使い勝手の良さを感じられるでしょう。装備量の割に着ぶくれしないマッシブなまとまりを期待できます。
地球連合軍の各エグザマクス同士を組み合わせた上でフルアーマーと組み合わせたカスタマイズ。同じ陣営の系譜としてデザインされたモノ同士の組み換えはフォルムの親和性も高く、手にすると吸い付くように組み合わせを試したいモノばかり。デザイナーの意図した線に誘導されるように手が動いたり、デザイナーの意図を越えようと変わったパターンを試してみたり…新たに加わった中間アーマーの存在が見慣れた既存アイテムの組み合わせ方にも新鮮な使い方を編み出すヒントになってくれることでしょう。
カスタマイズの深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ
個々のアイテムのデザインはあらかじめ用意されたものですが、アイテムを組み立てることでそのデザインを皆様の中に取り込み、パーツを組み換えることで取り込んだデザインを咀嚼し解釈し、自分だけのカスタマイズとして再構築していく。これこそがカスタマイズの深淵なのです…!
たかがカスタマイズ、されどカスタマイズ。このフルアーマーアルトはそんなプラモデルのカスタマイズを手軽に楽しめるスターターキットであり、組み換えカスタマイズを最大限に楽しむレベルまで引き上げてくれる強力なブースターキットでもあります。
カスタマイズの深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ───────
フルアーマーアルトはブースターキットとして、その深淵をのぞき込むセンスを加速させてくれます。是非、フルアーマーアルトでのぞき込んだ「向こう側」に手を伸ばしてみませんか?
30MM 1/144 eEXM-17FA フルアーマーアルト
2025年1月11日発売予定 定価2,178円(税10%込)
https://bandai-hobby.net/item/6288/
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