ホビー事業部の開発ブログ

プラモデルと日夜格闘する、BANDAI SPIRITS ホビー事業部の開発スタッフによる公式ブログです。

※このページでは、記載内容・商品等に関するお問い合わせは受け付けておりません。ご了承ください。

よみがえる海生爬虫類「1/32 Imaginary Skeleton モササウルス」のご紹介

ホビー事業部の開発ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

 

今回ご紹介するのは、第1弾ティラノサウルス第2弾トリケラトプスを経て、
「Imaginary Skeleton」第3弾となるこちら。

 

 

1/32 Imaginary Skeleton

モササウルス

 

白亜紀後期の海にあらわれた最大級の肉食海生爬虫類「モササウルス」Imaginary Skeletonで登場。

 

Imaginary Skeletonのコンセプトである化石という太古の記憶からを想像する」が象徴するように、最新の学説や科学的知見により最新のモササウルスの骨格を躍動的に再現。


今なお屈指の人気を誇るモササウルス。
プラモデルとして、組み上げることで様々な角度から鑑賞いただけます。

 

また、本商品のご紹介の後には「骨の造形を活かしたリアル風塗装」の解説もあります。そちらも併せてお楽しみください。

 

それではご紹介していきましょう。

 

こちらはパッケージ。
実際に博物館に飾られているような、非常にリアリティ溢れるパッケージとなっています。

 

また、Imaginary Skeletonシリーズではお馴染み、爬虫類・恐竜研究家 富田京一氏監修の解説小冊子が付属。
モササウルスの情報はもちろん、富田京一氏がモササウルス類の化石産出地である北海道を巡り考察するコラムなど、知的好奇心をくすぐられること間違いなしの解説となっています。

 

 

こちらはパーツ切り出し前のランナーの写真。

頭・胴体・尻尾・肋骨のように、ランナーは部位ごとにパーツがまとまっており、まるで「化石の発掘現場」のようになっています。

 

 

表面にある凹凸やシワまで造形され、非常に精緻でリアルな造形。

 

 

台座にはアンモナイトやルディスト類(ポットのような形状の貝)、珊瑚やヒトデなどの海洋生物が。

モササウルスが生きていた時代の暖かく生命あふれる海中を再現しています。

 

 

続いて、組み立てのご紹介となります。

 

 

ランナー紹介にもある通り、部位ごとにパーツがまとまっているため組み立ては見かけ以上に簡単。

 

例えば、ヒレのパーツは左右でそれぞれまとまってランナーに配置されているため、パーツを探す手間が大きく短縮されています。

 

 

似たようなパーツが多く一見大変に見える肋骨の組み立ても、ランナーのパーツ配置が工夫されていることで非常にわかりやすくなっています。

 

 

肋骨を構成するE・Dランナーのパーツ群は上のように組みあがります。

だんだん大きく、そしてまた小さくなっていく骨を、パーツ番号をリンクさせて学びながら組み立てることが可能となっています。

 

 

もちろん、これまでのImaginary Skeletonシリーズ同様、パーツの差込口には凹モールドで目印が彫られており、こちらで確認することもできます。

 

 

また、説明書通りに組んでいくと、ランナー内のパーツを全て切り出した時は「〇ランナーは全て切り出しました」と随時説明書内に記載されるため、パーツの取り忘れがないようになっています。

 

 

以上で組み立ての説明も完了し、いよいよ素組品のご紹介となります。

 

大海の覇者として、悠々と泳いでるような躍動感を感じられるディスプレイ。
生きたままの姿を切り取ったような”生”を想起させるような骨格表現となっています。

こちらの”生”を実感させるポージングは、モササウルスと同じ祖先をもつ現生のオオトカゲの動きを参考にして作成し、生物としてのリアリティを追求しています。

 

 

また、全長は約350mm

非常にボリューム感のあるキットとなっています。

 

 

さらに細部を見てみましょう

 

サメや他の大型海生爬虫類をも捕らえ、アンモナイトの硬い殻さえも噛み砕いた顎。
鋭い歯はもちろん、「翼状骨歯(よくじょうこつし)」と呼ばれる喉の奥に並んだ歯も再現。

 

眼孔には「強膜輪(きょうまくりん)」という、水圧や日差しから目を保護した器官が。
こちらも緻密な造形で再現されています。

 

 

水圧への耐性と水中での機動性を両立する形で進化した胸郭・肋骨を再現。
中空になる内部には、十字状のクリア台座を取り付けることでディスプレイを可能に。

 

 

ヒレの5本指は陸で暮らしていた祖先の名残。
指は一本ずつ造形されており、水中で泳ぐ際のしなやかな動きを想起させます

 

 

細かい骨が一本一本造形された尻尾は、ウミヘビのようにダイナミックにしなるポージングで躍動感を感じさせます。

 

 

また、発売済みのImaginary Skeleton ティラノサウルス/トリケラトプスの台座と組み合わせることも可能。

ひび割れ部分を合わせることで、一つの大きな台座のような形に。

 

こちらが実際にディスプレイをしたもの。
生命のダイナミズムを感じられる、迫力あるディスプレイとなります。

 

ぜひ、皆さん自身の手でディスプレイしていただき、その迫力を体感していただければと思います。

 

 

いかがでしたでしょうか。
全長約350mmという圧倒的スケールを誇り、緻密な造形と生きていた頃の姿を想わせる躍動感を兼ね備えた

Imaginary Skeletonモササウルスは、
2023年8月11日(土)発売予定です。

 

本物の骨格標本さながらの本キット、ぜひお手に取っていただければと思います。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


引き続き、本キットを更にリアルにするための「骨のリアル風塗装」についての解説を行っていきます。また、本商品をご購入いただき説明書のQRよりお越しの皆様は、ここから塗装のやり方についての解説となりますので、ぜひご覧いただければと思います。

 

◆骨のリアル風塗装

今回は「骨のリアル風塗装」ということで、GSIクレオス様より発売の「Mr.ウェザリングライナー」を使用し、骨への汚し塗装を行っていきます。

 

Mr.ウェザリングライナーは色鉛筆感覚で塗装ができ、簡単にリアルな質感を表現することができる水性塗料水性塗料なので臭いも少なく、周りを気にせず塗装が出来るため初めての塗装にもおすすめの塗料となっています。

 

 

それでは早速解説に参りましょう。

 

まずはこちらが完成イメージ。
レッドブラウン色の成形色から、より化石らしい土色へと塗装していきます。

 

また、台座の塗装に関しては、Imaginary Skeletonモササウルスの説明書内に記載されている「水性ウェザリングペイント(GSIクレオス)を使用した台座のかんたん塗装作例」をご覧ください。
こちらでは、恐竜時代の海底をイメージした塗装をご紹介しています。

 

 

それでは工程の確認。

こちらの4工程となっています。

 

使用する道具は
・Mr.ウェザリングライナー(黒・ブラウン・白 など)
・水性ホビーカラーうすめ液
・綿棒
・トップコート(好きなツヤ感の物)

※いずれの道具も別売り

となっています。

Mr.ウェザリングライナー水性ホビーカラーうすめ液に浸して溶かしながら使用します。通常時は筆先が固いこちらのラインマーカーですが、溶剤に浸すことで筆先が溶け、広い面積を塗り伸ばすことができるようになります。

 

 

①ベースカラーの塗装

まずは奥まった部分の影となるベース色を塗装していきます。
大まかに組み分けたパーツに、黒などの暗い色を使い溝や窪みに影を付けるように塗っていきます。

塗り終わったら、塗料が完全に乾く前に綿棒でやさしくふき取り、塗料をぼかしていきます。ぼかすことで、ふんわりと光が当たった際の自然な影の質感となります。

 

 

②メインカラーの塗装

続いて、ベース部分の塗料が乾いたらメインカラーを塗っていきます。

パーツの平らな面にブラウン系のウェザリングライナーを塗り、綿棒でぼかしていきます。

また、近い色の2色以上をメインカラーに使用することで表面の質感を深めることができます。
今回の場合はサンドブラウンをメインカラーで塗っているため、スートブラウンを使うことで明暗のリズムが付き、質感をグッと引き締めることができます。

 

 

③ハイライト色の塗装

メインカラーが乾いたら、エッジを出したい部分に白やグレーを塗っていきます。
ハイライトになる色を塗ることで、より骨としての質感が上がり、適度な軽さが得られます。

 

ハイライト色を塗るときはエッジに塗料を乗せる塗り方をする関係上、ペン先の硬さがやや硬いくらいで薄めるのがベストになります。

 

 

④トップコート

以上で塗装が完了。
最後に塗膜を保護し、質感を整えるためトップコートを吹きつけます。


「トップコート」と一言にいっても、色々な種類があって迷うかもしれませんが「とりあえずやってみたい!」という方には「缶タイプの水性トップコート」がオススメ。

また、トップコートには「つや消し、半光沢、光沢」の3種類があります。

こちらの3種類は仕上げ後のツヤ感が異なり、詳しいことは以下にまとめています。

 

 

今回の骨の塗装の場合、それぞれのトップコートでは

・つや消し

→少しざらっとしていて石のような質感

・半光沢
→つや消しと光沢の中間。
 展示されている骨格模型のような質感

・光沢
→博物館にある磨かれた骨のような質感

と、それぞれ見え方や感じ方が変わり、質感の使い分けが可能です。

 

どれが正解ということもありませんので、ぜひ皆さんの理想の質感に近いものを選び、ツヤ感を決めてみてください。

 

また、缶スプレータイプのトップコートを吹く際は、吹き返した塗料が部屋に充満したり、喉や肺、目に入ることで体調を崩す恐れがあるので絶対に換気の効いた部屋や屋外で行ってください。

 

トップコートを吹いた後は、塗面が乾燥するのをしっかり待ちましょう。

表面が乾いていると思っても、内側が半乾きで指の跡がべっちょり…という事態もあるので、ここまで頑張って作った自分を讃えつつゆっくりと休憩したり、台座の塗装などをしてもいいかもしれません。

 

 

・組み立て/完成

トップコートも乾燥したら、いよいよ最終組み立てです。

最後だからと気を抜かず、爪を引っかけて塗膜を剥がしてしまったり、接続軸の破損に気を付けながら慎重に組み立てます。

 

 

ついに全塗装モササウルス完成

塗装により、更に鮮やかに、生きていた頃の躍動感を感じられる仕上がりになったと思います。

これにて「骨のリアル風塗装」の解説は以上となります。
皆さんもぜひ挑戦してみてくださいね。

 


もちろん、ここまで手をかけて作った皆さんは、きっと素敵なモササウルスが完成しているかと思います。

もし失敗していたとしても、次につながる貴重な一歩です。
それに、失敗を直せるのがプラモデルのいいところ。
もう一度同じ色で塗り直したり、壊れた場合も接着すれば修復可能
きっと失敗した分、更に上手く作れるようになるはずです。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ご紹介は以上となります。

1/32 Imaginary Skeletonモササウルスは

2023年8月11日(金)発売予定

 

商品内容は以下のページへ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

それでは。

 

----------------------------------------------------

Imaginary Skeleton モササウルス

メーカー希望小売価格:4,730円(税10%込)

発売日:2023年08月11日

対象年齢:15才以上

----------------------------------------------------

 


©BANDAI SPIRITS