ホビー事業部の開発ブログ

プラモデルと日夜格闘する、BANDAI SPIRITS ホビー事業部の開発スタッフによる公式ブログです。

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【短期集中連載】A.O.Z ティターンズの旗のもとに 復刻セットレポート Vol.03~精密ディティール編~

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ホビー事業部開発ブログをご覧のみなさまこんにちは!

 

 プレミアムバンダイホビーオンラインショップでご予約受付中の「ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに 復刻セット」は皆さんもうチェックされましたか?

 

 短期集中連載の「A.O.Z ティターンズの旗のもとに 復刻セットレポート」も早いものでもう第3回です。

 元の付録版は16年前のものですが、近年のガンプラの設計思想に近い思想が散見される見どころの多い存在。今回は本キットの真骨頂、精密ディテールをフィーチャー!

 

専門誌付録だからこそのクオリティ

 

 当時、模型専門誌と一般には呼ばれる「電撃ホビーマガジン」様の付録として世に出たこのキット。こだわりがあるプラモデルファンが読む模型専門誌の付録であるからこそ、高いクオリティを求めて開発されたのが本セットに収録されているキットたちなのです。

 

例えば… 

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 ヘイズル改の胴体。一見1/144スケールに見えそうなこの部品も1/200スケールという小さいサイズで精密なディテールを再現しています。

 

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 ヘイズルのバックパック。一体成型でありながらバーニアのエッジが出ていたり角型ダクト内の極小ピッチのフィンがモールドされています。

 

 

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 TR-2ビグウィグのランナー。更に小さい1/400スケールですが、コアユニットであるバイザック頭部のダクト、胴体スカートアーマーがスライド金型で成形され、組みやすさとディテールの再現性を両立しています。

 

 

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 TR-3キハールの装甲。極小の部品ですが、設定画にある細かいディテールもきちんと再現しています。

 

 ざっと目立つ部品を紹介しましたが、ほとんどの部品が精密彫刻の塊。ひとつずつ紹介していきたいのは山々ですが、そういうわけにもいかないので、次の章ではちょっと一工夫。お手軽加工でさらにディテールを楽しめるようにしてみましょう!

 

 

 

「スミ入れ」で 精密ディティールを楽しもう

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 「スミ入れ」を施したサンプルを用意しました!キットを組み上げただけのものと比べると一目瞭然。各部の彫刻がくっきり浮かび上がりましたね。

 

 

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 限りなく白に近いライトグレーの成形色と相まってスミ入れが映えるヘイズル改。特徴的なメインカメラやその側面のリベットに至るまでモールドが刻印されているのがわかります。

 まるで美術館の彫刻を目の当たりにしているような気分を味わえますね。

 

 

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 ポイントはシールドブースター側面の極小スリット群。そのままでは写真に写らない繊細なモールドもスミ入れをすることでようやく紹介できました。

 

 

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 背面。部品状態でも紹介したバックパックのメリハリ、リヤスカートに群れを成すバーニアノズル、そして内壁パネルのモールドまで再現されたフクラハギのスラスター!脚部側面の整然と散らされたリベットや方形凹モールドはA.O.Z.シリーズの代名詞ですよね。

 

 

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 こちらはヘイズル2号機。腰部の増加装甲から覗く連邦V字エンブレム下端が芸コマ。小スケール故に板状のパーツをプラの肉厚の無垢で表現できるのは1/200ならでは。シールドの裏側のモールドもその恩恵といえますね。

 

 

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 曲げると露出するヒザフレームにもモールドがきっちり彫られています。

 

 

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 背面から。トライブースターののびやかなフォルムとそこに走る長いラインの調和が美しい。裏モールドはスミ入れするとより一層映えますね!

 

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 スクエアな塊に囲まれたバイザックの強烈に深いモールドに目が行くと思います。パネル一枚の覆う面積がMSとは違う部品のディテールも精密にまとめられているます。

 

 

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 メガ粒子砲からバックパックに及ぶエネルギーチューブの列とその周辺補器類。防御盾の裏側に至るまでみっちりと施されたモールドがスケール感を演出しています。

 

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 右側面からのショット。MSの人型のシルエットも隠れ表情を持たない無機質な雰囲気に整然と並ぶパネルラインは美しいの一言です。

 

 

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 TR-3キハール。装甲版の並びとその一枚一枚に裏側に至るまで施された彫刻の繊細さに注目してみましょう。今回の復刻セットでは素材をKPSに変更したことにより表面がマット調に成形されています。その恩恵でスミ入れ塗料が食いつきやすく繊細な部分のふき取りでも彫刻に色を残しやすくなっています。

 

 

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 胴体中心にちらりと見えるドラムフレーム。プロペラントタンク基部にあるトラス状モールドもスミ入れによりくっきりと見えています。

 

 

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 脚部に相応するプロペラントタンクの先のバーニアなど見どころの多い背面ショット。

 

 

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 正面から。大小リベット、シリンダー、ロールバー、ダクト穴、ダクトシャッター、エッジ付近の段差、配管etc...メカ好きなら馴染みの深い要素の集合でありながら決して単調にならないデザインを1/400スケールで見事に再現しています。

 

君はそのポテンシャルをどう味わう?

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 今回はキットのディティールの良さを見やすくするためにスミ入れしましたが、スミ入れだけでも十二分に映えますね!

 

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 プラ成形立体物としての質感をそのまま楽しむ、モールドを強調して楽しむ……プラモデルの楽しみ方は千差万別。短期集中連載は残すところあと一回。

 次回はA.O.Z復刻セットをもっと気軽に、もっと楽しめる方法をお伝えしようと思います!

 

次回、A.O.Z ティターンズの旗のもとに 復刻セットレポート 最終回

「~いろんなディスプレイをしてみよう編~」こうご期待!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

今回紹介した商品はこちら!

ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに 復刻セット

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